外国人材管理ツールを活用するメリット・デメリットとは?
最近ではおもに人手不足をおぎなうために外国人を雇用する企業も増えてきました。とはいえ、日本人を雇用する場合と違い、人事担当者が戸惑うことが多いのも事実です。そんな時には外国人材管理ツールを活用することで管理を効率化できることもあります。今回は外国人材管理ツールを活用するメリットやデメリット、選び方などを解説します。
外国人材管理ツールを活用するメリット
自社で外国人を雇用したいと思っていても、やはり日本人を雇用するよりも手続き上で面倒なことが多いのでは…と考えてなかなか踏み切ることができないという企業も多いはずです。実際、日本人を雇用する場合と比べると手続きの過程などの工程が多く、そのほかにもさまざまな気遣いや配慮がいるのは確かです。たとえば募集するときには日本語だけではなく多言語で募集要項などを作成しなければいけませんし、雇用前に在留資格を確認し、申請手続きを行う必要もあります。
外国人材管理ツールを利用していない企業だと、これらを手作業でエクセルやワードなどを使って行っていることがほとんどです。さらにその後、無事に採用できたあとも在留資格の更新時期を把握しておかなければならず、行政書士に在留ビザの取得や更新を依頼するなど、気を配るべきことはたくさんあります。
そこで活用したいのが外国人材管理ツールです。外国人材管理ツールは現在いくつもの企業がサービスを展開していて、1つ1つの企業に特色があり、管理ツールの内容もさまざまです。ツールによってはそもそもビザ取得が可能なのかどうかを診断してくれるものもありるうえ、ビザの申請や在留資格のための書類を自動で作成してくれるものもあります。
このように、外国人材管理ツールを導入することで、在留資格申請の書類作成や行政書士への依頼などをツールに任せることができるようになり、人事担当者の手間を大幅に減らすことが可能になります。
外国人材管理ツールを活用するデメリット
とはいえ、やはり外国人材管理ツールを導入する際にデメリットも存在します。
まずコストがかかることが挙げられます。ツールを提供する企業によって価格設定は異なりますが、初期費用と月々の料金がかかることを頭においておくべきです。
次に、多くのツールはインターネット環境が必要なため、もし何かの事情でインターネット回線が途絶えてしまったり、障害が発生したりしたときはツールを使えなくなってしまいます。また、インターネットを利用することで個人情報や会社の機密など、重要なデータが流用してしまう可能性もあります。もちろん扱うものが大切な情報である以上、どのツールもセキュリティ対策は行っていますが、それでも絶対ということはありません。
さらに、前述しましたが現在外国人材管理ツールはいくつもの企業がサービスを展開しているため、数あるツールの中からどれが自分の会社に合っているのかを見極めるのが困難というデメリットもあります。これに関しては以下でツールの選び方を詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
外国人材管理ツールはどのような観点で選ぶべき?
外国人材管理ツールのメリットとデメリットをみていきましたが、どのような基準で選べばいいのでしょうか。
コストがいくらかかるか
まず、その外国人材管理ツールを導入することでトータルいくらくらいのコストがかかるのかは必ず最初に調べておいてください。実際に導入してから「こんなにコストがかかるの?」ということになれば、長くそのツールを使い続けることが難しくなります。外国人材管理ツールを展開している企業によっては最初に見積もりを出してもらえることもあるので、数社に絞ってコストのシミュレーションをしてみるのもいいでしょう。
また、ツールによっては無料プランが用意されていることもあります。どんなものか分からないので、まずは無料で試してみたいという場合には最適です。ただしやはり無料プランだとできることも限られてきます。
サポート体制
外国人材管理ツールを使用するとき、実際に使い始めてみて分からないことが出てきたり、時にはシステム障害になったりすることもありますよね。そんなとき、ツールの提供企業でしっかりとしたサポート体制が用意されていれば安心です。サポート体制があるかどうかだけではなく、24時間対応しているか、無料でサポートを受けられるのかなど、細かい内容もしっかり確認しておきましょう。
サービス内容
サービス内容を詳しく見極めることも大切です。自分の会社に必要な機能は必ずサービスに入っていなければいけませんし、逆に自分の会社に必要でない機能はコスト面を踏まえても省くべきです。まずは外国人管理ツールを使ってどんな業務を効率化したいのか考えてみるといいでしょう。そうすれば、自分の会社に最適な外国人材管理ツールが徐々に分かってくるはずです。
外国人材管理ツールを活用することで、これまで人力でやっていた書類作成や作業を自動化でき、業務の効率化と正確性を高めることができます。ただ、管理ツールにはそれぞれさまざまな特色があるため、導入前に慎重に比較検討する必要があります。今後はこれまで以上に外国人の働き手が増えてくるはずです。外国人材管理ツールを活用できれば、人事担当者と会社、そして外国人本人にも多くのメリットが生じますので、ぜひ導入を検討してみてくださいね。