優秀な外国人材を採用するためには?意識するべきポイントを解説!
少子高齢化が進む日本では、多くの企業が外国人材の採用を検討しています。さまざまなメリットが得られる一方、文化や言語の違いから発生するトラブルやデメリットはゼロではありません。そこで今回、外国人材を採用するうえで意識するべきポイントを解説します。優秀な外国人材を採用し長く活躍してもらうための参考にしてください。
外国人材を採用することによって得られる企業側のメリット
企業が外国人材を採用することで得られるメリットを紹介します。いずれも、日本人だけの雇用であれば得られないメリットばかりです。
人手不足の解消
少子高齢社会は、深刻な人手不足を招いています。日本人だけでなく外国人材も採用の対象とすることで、求職者の母数が広がるといえるでしょう。母数が増えることで人手不足の解消が期待できるだけでなく、望む人材と出会える可能性が高まります。とくに若い人材を確保したい業界では、母数が増えるメリットは大きいです。
多言語対応をはじめとする、社内グローバル化
外国人材を採用することで、日本語・英語以外に対応できる言語が増えることが期待できます。訪日外国人への対応、国外の知識や技術の導入など、これまでにはなかった事業領域の発展が可能になるでしょう。さらに社内グローバル化により、販路の拡大といった海外進出の足掛かりとなることも考えられます。
求人によるコスト削減
外国人材も採用の対象とすることで、求職者の数が格段に増えるといえます。求職者が増えることで、求職者募集にかかる広告費や面接にかかる時間の削減が可能となるでしょう。場合によっては、外国人材受け入れの助成金が利用できるケースも。日本人求職者だけにこだわらないことで、人材募集における負担が減ることが期待できます。
外国人材を採用するまでの大まかな流れ
外国人材を採用するまでには、下記の4つのステップが必要です。トラブルを防ぐためにも、大まかな流れを把握してから外国人材の採用を検討することをおすすめします。
1、事前調査
面接を行う前、書類選考もしくはそれ以前に「在留資格」を確認しましょう。在留資格は、就労ビザと表現されることもあります。外国人が日本で働くためには、就労可能な在留資格が必要です。所有している在留資格によっては、変更申請が必要となるケースも。従って、就労が可能な在留資格の取得が可能であるかをあらかじめ確認しておくことが重要です。
2、内定後、雇用契約書の作成・確認
文化の違いによるトラブルを防ぐためにも、書面による雇用契約を結びましょう。海外では日本以上に書面での契約を重視する傾向があるため、外国人労働者に安心してもらう狙いもあります。賃金や業務内容など、日本人の雇用契約と同じで構いませんが、理解しやすい言語で作成するよいでしょう。雇用契約書は、外国人労働者と企業側の双方のサインを終えたあと、就労ビザ申請手続きに使用します。過不足のない雇用契約書を作成するように注意しましょう。
3、就労ビザ(在留資格)の申請
雇用契約書をはじめとする必要書類を用いて、在留資格を申請しましょう。申請には2通りあり「日本にいる外国人を雇用する場合」「海外にいる外国人を雇用する場合」があります。前者の場合、業務内容が現在の在留資格の範囲内であるか、在留期間を超過していないかを確認する必要があります。状況に応じて、在留資格の手続きを進めましょう。後者の場合、交付申請や証明書の送付などの手続きが必要です。いずれも、手続きに悩んだ際は、企業を管轄する出国在留管理局に相談することをおすすめします。
4、審査と雇用開始
在留資格の審査は、1か月から3か月程度かかります。在留資格は必ず取得できるわけではなく、不許可になった場合は不許可理由を改善し、再度申請を行う必要も。不許可の理由を出国在留管理局に聞けるのは、1回のみであるため、慎重に対応しましょう。在留許可の取得に成功したあと、雇用を開始できます。社会保険の手続きなどは日本人と同じですが、更新時期の管理には注意しましょう。
優秀な外国人材を採用するためには?
優秀な外国人材を採用するためには、外国人労働者が働きやすい環境づくりが重要です。とくに、外国と日本の賃金水準の違いから外国人労働者の賃金は低水準であるといえます。優秀な人材は、待遇のよい企業に移ることは当然であるため、相応の給与を支払うように注意しましょう。
ほかには、日本で働く意味ともいえる「成長できる場」や、言語の違いにストレスを軽減できるための「言語力強化」などもあげられます。
文化や言語の違いから、外国人材の採用になかなか踏み出せないという企業は少なくありません。とはいえ、少子高齢化が深刻な問題となっている日本では、外国人材の採用で得られるメリットは非常に大きいといえます。さらに、外国人材を採用することで、企業にいままでなかった目線による新たな発想・新たな販路が得られる可能性も。紹介したポイントや雇用の流れを把握し、ぜひ前向きに外国人材の確保を検討してみてはいかがでしょうか。